秀でよ凡才

出でよ天才と言われても出ていけない男

   今後の予定




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今年もよろしくお願いします

 遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
 昨日はR-1に出てきました。昨年のようなハプニングはなかったものの、その分、話のタネになるような出来事もなく淡々と終わって賞レース始めと同時に賞レース納めをしてきました。ぐへー。そしてファンデーションを買って二日で紛失したのも地味に痛い(苦笑)。
 昨日の出来を反省しつつ、性懲りもなく今年もネタを作ったり演じたりしていきますので余裕があったら応援していただけるとありがたいです。

 今はひとまず再来週のぶちぬき魂!プレーオフと月末の単独ライブに向けて蠢いております。どちらのライブもよろしければお越しください。

ぶちぬき魂!プレーオフ 1月16日(月)
会場:新宿ハイジアV-1
開場:14時45分
開演:15時
料金:500円

椙田政高単独ライブ「1/31あるいは1/31」 1月31日(火)
会場:新宿ハイジアV-1
開場:19時
開演:19時半
料金:300円

2017年1の予定

 今年も一年ありがとうございました。今年はパワポカラオケと知り合いのライブにしか出ていませんでしたが、来年はサボることなく今年の分もちゃんと活動するのでよかったら観に来てください。ひとまず今のところ決まっている予定です。また増えた時は告知します。

R-1ぐらんぷり1回戦 1月4日(水)
会場:新宿シアターモリエール
開場:11時30分
開演:12時(出番はHブロックです)
料金:500円

 年明け一発目はR-1です。Hブロックで出番予定が18時40分から19時40分となっていますが、当日のキャンセル次第でだいぶ変わるのでお越しいただく際は余裕を持ってお越しください。

ぶちぬき魂!プレーオフ 1月16日(月)
会場:新宿ハイジアV-1
開場:14時45分
開演:15時
料金:500円

 来月から月一開催になるので、これまで以上にキングを目指すのでよかったら応援してください。

椙田政高単独ライブ「1/31あるいは1/31」 1月31日(火)
会場:新宿ハイジアV-1
開場:19時
開演:19時半
料金:300円

 そして、来月末はいよいよ単独ライブです。
 タイトルは最初に考えたときはこう書いて「いちがつさんじゅういちにちもしくはさんじゅういちぶんのいちあるいはさんじゅういちぶんのいちもしくはいちがつさんじゅういちにち」と読ませていたんですが、自分でも面倒になってきたので皆さんのお好きなようにお読みください。
 前回の単独からこれまでに作ったネタや新ネタ取りを揃えてお待ちしております。ご都合かつくようでしたらどうかお越しください。

エトガル・ケレット「突然ノックの音が」

 突如現れた暴漢に話をせがまれ苦し紛れに「突然ノックの音が」と語りだすと本当にノックの音が聴こえ……(表題作)。キスのときに負った傷がきっかけで恋人の口にファスナーがあることに気付いた女性(「チクッ」)。などなど38の物語が入った掌編小説集。
 最後から二話目の「サプライズパーティ」を除けばすべて2ページから長くても10ページほどで終わるし、「サプライズパーティ」にしても20ページしかないので気軽に読めるなと思ったらこれがなかなかの曲者揃い。


 掌編小説ということもあってか、入口はどれも非現実的な要素や風変わりな行動をとる登場人物など奇妙で魅力的で強烈に心を掴まれる。この設定というか世界観の捻りも曲者で好きなのだけれど、曲者ぶりは設定(世界観)が提示された先に待ち構えている。
 38の小説のうちかなりの数、正確に数えたわけではないけれど体感で半分ぐらいの話は魅力的な入り口があってさあどうなるのか……と期待させたところで解決らしい解決をつけないで放り投げるように終わる――裏表紙に書かれた本谷さんの言葉を借りれば「さよならも言わずに去っていく」。
 なので「いや、オチわい!」(出来もしない関西弁)と読みながらつんのめりそうになったり、それどころか導入で示される奇妙な設定を大して掘り下げることなく進むこともざらで「展開わい! さよならどころか自己紹介すら満足にされてないぞ!」と悶絶することもしばしば。僕に読み解くための素養(文学的な教養であったり、あるいは作者のイスラエルで物語を書く精神への理解)がなくて込められた含蓄を読み落としているってこともあるんだろうけれど、煙に巻かれて終わってばかりだから話をどう咀嚼していいかわからずに戸惑いっぱなし。
 そしてさらに戸惑うのが、どう咀嚼していいかわからず戸惑いっぱなしなのに、読んだ後に必ず「面白かった」って感想(その意味合いは作品ごとで異なるけれど)が残ること。
 最後の一行を読み終えては「オチわい!」と叫ぶうちに放り投げられることが段々とクセになってきたのか、「設定」・「状況」が生み出す奇妙さだけで十分楽しいし、オチをつけない分、生の世界観でぶん殴られたような衝撃があって面白い(都合よく使ってるな)。こういう楽しませ方もあるのかと勉強になる。
 もちろん、センスと訳者あとがきで書かれているような丹念な作りこみがあるからできることで安易に真似したところで怪我するけれど(ましてやコントだし)、真似てみたくなる魅力的な物語の数々でした。
 衝撃が強かったので「さよならも言わずに去ってい」った話の感想ばかり書きましたが、起承転結というか明確なオチがある作品も体感的に半分ほどの割合であって、それらは読んだらまず安心するしわかりやすく楽しくて好きなんすが(「終わりのさき」のオチは悔しいけれど声出して笑ったし、「痔」のナンセンスなホラ話も楽しい)、去っていく話に慣れたせいで「表面上の楽しさだけ受け取っていいんだろうか? もっと抽象的なメッセージが込められているんじゃないのか?」と被害妄想じみた邪推をしてしまう(笑)。
 収録作の中では「嘘の国」、「健康的な朝」、「チクッ」、「青あざ」、「ポケットにはなにがある?」、「バッド・カルマ」、「カプセルトイ」、「ひとりぼっちじゃない」、「喪の食事」、「どんな動物?」あたりが特に好きでした。どうも刹那的な出会いやら喪失感やらセンチメンタルな要素がある方が好みみたいです。



 この一冊だけではありますが、小説を読むことで「あの素晴らしき七年」がますます魅力的に感じられるし、「~七年」を読んでいるからエッセイと小説で共通する「らしさ」を見つかるのも読んでいて楽しかったポイントでした。

パワポカラオケ選手権グランドチャンピオン大会2016

 昨日はパワポカラオケ選手権のグランドチャンピオン大会に出てきました。お越しいただきありがとうございました。
 結果は二回の合計が中内さんと山本さんの二回目にすら届かないぐらいの大惨敗での最下位でした。
 負けた理由はいろいろとありますが、これまで運よく積み重なっていたことが全部裏目に出てしまったのかなと。他の方以上に出たとこ勝負というか運任せな戦い方で悪い時は本当に悪くてそれに飲み込まれてしまいましたね。


 僕のパワポカラオケは人間性で勝負しているとよく言われて、そのことは不本意ながらも(笑)認めているのですが、僕としてはしっかりした……かどうかはともかく、軸やら土台やらがあった上で彩りというかおまけとして人間性が出てしまうプレゼンを目指しているしそれができたときは評価が良くて、これまでも勝ち上がれたときはテーマを引いた瞬間にどう話を組み立てるかがある程度決まってその流れに沿うように進められていたのですが、逆に始まってもなにもプランが思い浮かばなくて安易に「いくつかご紹介します」と切り出したときはさっぱりなのは経験上わかっていたのに二回ともその轍を踏んでしまったのでお題や画像との巡り合わせの問題でなく負けるべくして負けたなと思いますが。
 今回は土台がなくて闇雲に話すだけで反応がいまいちで、それに焦って目先のウケを取ろうと変なことを口走っては外し続けて自滅して終わりましたし。春に優勝したときも今回も「単語しか言わなくなる」時間があって、それはどっちもウケを狙ってやったのですが、波に乗っているときに狙ったのと焦ってすがったのとの差が如実に出ましたね。前と同じことをやったのも終わってから気づいたぐらい余裕がなかったですし。唯一、意図しない人間性が漏れた「あれも踊りだ」に突破口があった気もしますが、なんにせよあの状況では焼け石に水だったな。


 と、反省の弁を述べてきましたが、これだけの惨敗でも自分でも驚くほど落ち込んでおらず次の大会が待ち遠しくてしょうがないです。合計八分も貴重な時間を奪ってしまった皆様には申し訳なさはありますが、別の機会に取り返せればと思っているのでこれに懲りずにお付き合いください。

明日はパワポカラオケ選手権です

 明日はいよいよパワポカラオケ選手権のグランドチャンピオン大会です。
 今年の春の大会で勝ってから練習会などに出るたびに話を組み立てるフォーマットを試し、冷静に話を進める様に訓練を積んでこれまでのような人間性頼りの戦い方にならぬよう努力を重ねてきました。明日はこれまでの積み重ねを結実させて皆様が見たことのない椙田をお見せします。どうかご期待ください

 ……と言いたいところなのですが、先週の時点で小賢しいこと考えないで追いつめられて全力で足掻くのが僕の戦い方としては一番だという結論に達してしまい、はてさて明日はどうやって戦ったものかねえ。と、この期に及んで途方にくれております。



 まあ、なんにせよ初心に帰ってインプロで教えてもらった「頑張らない」、「出てきたものが正解」って気持ちを第一にして楽しくやってきます。どんな結果になるのかまったくわかりませんが、楽しいイベントになるのでよかったらお越しください。
 また、明日のルールは2013年までのキングオブコントと同じルールで一人二巡して優勝者を決めるのですが、抽選の結果一巡目の出番が最後になったので開演までに間に合わないという方でもお越しいただけるとありがたいです。

全NIPPONパワポカラオケ選手権グランドチャンピオン大会2016 12月14日(水)
会場:原宿ヒミツキチオブスクラップ(東京都渋谷区神宮前4-28-12 ジャスト原宿B1F)
開場:19時
開演:19時半
料金:前売2300円/当日2800円(チケット予約はこちらのフォームからお申し込みください)

エトガル・ケレット「あの素晴らしき七年」

あの素晴らしき七年 (新潮クレスト・ブックス)

あの素晴らしき七年 (新潮クレスト・ブックス)

 「戦時下のイスラエル」に暮らす作家エトガル・ケレットが息子の誕生から父の死まで七年の間に起こった出来事をつづるエッセイ集。海外文学には疎くて作者のことも全く知らなかったのですが、先日、文化系トークラジオLifeの番組開始十周年のイベントに参加したときに倉本さんが熱烈に薦められていたのをきっかけで読んだらこれが面白いのなんので夢中になって読みました。


 夢中になった理由を語ろうにも「物の見方と表現の仕方が面白い」というエッセイに限らず優れた創作物すべてに当てはまる浅い感想しか言えないのですが、日本でも起こりうる日常の生活や世界を飛び回るなかで体験した奇妙な出来事をユーモラスに描くだけでなく、それら平穏な日常と日本では起こり得ない緊迫した暴力が地続きになっている――しょっぱなから息子の誕生を待つ横でテロの被害にあった人が病院に運ばれてきた様が描かれているし、電話勧誘の鬱陶しさを語るのにもイスラエル情勢が影を落としているような――中での苦しみや怒りすらも物の見方と表現によってユーモラスに描いているところに惹かれました。
 読んでいくうちに、人生の素晴らしさを笑いを交えて表現することを理不尽でやるせないイスラエル情勢への対抗手段として選び(怒りややるせなさを吐露するときであってもそこはブレていない)、一篇一篇の中に笑いや悲しみや愛を詰め込んで魅了させるエトガル・ケレットの人間性にも惹かれるし、描く家族や友人も魅力的でどんどん親近感がわいてくる。息子レヴの成長には「大きくなったなあ」感慨深くさせられるし、父の死にも胸に込み上げるものがありました。


 どうしても感想を書きたかったものの、その気持ちに追いつくだけの言葉やセンスがないのでも以上に浅いところで留まったことしか書けませんが、面白かったし、作者のことが好きになったことだけは伝えたいです。小説も絶対に読もう。

12月の予定

 遅くなりましたが、先週は文学フリマに参加してきました。お越しいただいた皆様本当にありがとうございました。来春の文フリではここまで頓挫しているもの含めて新しいテキストコント集を出したいです。

 さて、来月はパワポカラオケのグランドチャンピオン大会があります。

全NIPPONパワポカラオケ選手権グランドチャンピオン大会2016 12月14日(水)
会場:原宿ヒミツキチオブスクラップ
開場:19時
開演:19時半
料金:前売2300円/当日2800円(チケット予約はこちらのフォームからお申し込みください)

 毎度毎度、プレゼンではなく運のいい自滅ができるかどうかでしか競えていないので、不安は不安ですが楽しんでいただけるよう全力で散ってきますのでどうか死に水を取るつもりでお越しください。

 それとネタもやります。

ぶちぬき魂!プレーオフ 12月20日 (火)
会場:新宿ハイジアV-1
開場:14時45分
開演:15時
料金:500円

 こちらもよろしければお越しください。
 それから、R-1の一回戦に出るかもしれません。また、一月の末に単独ライブを行います。まだ先の話ですが、頭の片隅に入れていただいたらありがたいです。