空想委員会「純愛、故に性悪説」
- アーティスト: 空想委員会,三浦隆一,演奏課
- 出版社/メーカー: キングレコード
- 発売日: 2014/10/08
- メディア: CD
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相変わらず音楽には疎い(少しは語れるように努力しろ)ので曲についてはカッコいい以外のことは何も言えないですが、三曲とも詞・曲がツボをついてきて大好きです。
「純愛、~」はタイトルが発表されたときに「しょうわる」と読むと勘違いしたこともあって、純情だけれど魔性な面のある女の子への恋を歌った(それこそ「完全犯罪彼女」のような路線の)かと思ったら、誠実だけれど情けないいかにもな恋愛弱者の心情を歌っていてPVが公開されたときはいい意味でのけぞった。「初手、リーサルウェポン」もそうだけれどタイトルから予想される歌詞とのギャップが余計グッとくる。
振られた恋人を見返すために自分を磨くところだけ取り出せば松任谷由美「DESTINY」の男版と言ってもいいはずなのに、自分磨きの具体例が雑誌を読んだり体を鍛えたりで色気づき始めた中学生かよ! と言いたくなる不器用さで最高。だって、目指すのがオシャレさんだよオシャレ「さん」! こういう言葉選びのセンスというか、いままでいい恋愛もしてきたはずなのに恋愛弱者マインドを忘れていないなと感じさせるところが大好き。結局悪でいられない悲哀も胸に染みる。
「純愛、~」だけでなく「モテ期予備軍」はタイトルとサビだけで勘違いした滑稽な姿を描いたものだと思ったら、自己評価と現実のギャップに苦しみ行動しようとする内容で、恋愛以外の部分で身に当てはまって痛く突き刺さる。委員長が想定している評価のされ方とは微妙に違うはずだけれど。三曲とも大好きなのは最初に書きましたが、なんだかんだで一番聴くのはこれになりそう。「インスタントときめき」は顔に惹かれたことへの自己弁護甚だしそうなサビに比して軽い反面で実直な一目惚れの微妙な心理を歌っていて、三曲ともタイトルとのギャップも含めて心情の描き方というか切り口が多彩で好きです。