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秀でよ凡才

出でよ天才と言われても出ていけない男

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パワポカラオケに出てきました

日記

 ちょっと前になりますが、今月の2日に原宿のヒミツキチオブスクラップで行われた「全NIPPONパワポカラオケ選手権グランドチャンピオン大会2015 予選会」に参加してきました。
 前にも書いたとおり「与えられたお題とスライドの写真をもとに即興でプレゼンを披露する」というルールを聴いたときから数年前からかじっているインプロみたいだな、というかインプロでやっているゲーム(ここで正式名称が出てこないのがかじっている止まりの限界)の画像版だなと思っていたので軽い気持ちでエントリーしたものの、日が経つにつれて未知のゲームに不安が募り、リハーサル時間に会場に着くと堅そうな格好から気流しやサンタ服まですでに個性豊かな参加者がいて飲まれる、飲まれる。
 スパムちゃんをはじめ大喜利方面の知り合いが多くいることも、安心ではなく「(観に来る人も含め)知り合いの前でスベるのか……」とネガティブな方に作用して、司会進行を務めるセミキノコのお二人の説明を聴きながらも緊張で段々と視界が狭まっていく始末。リハーサル後は、こうなったらこの後負うであろう傷を少しでも取り返してやろうとひたすら差し入れの菓子類を食べて過ごす(人見知りすぎて、それ以外の時間のつぶし方が見つからなかったのも半分ぐらいあるけれど)。


 事前の順番決めで二十人中九人目と決まっていたので、始まってから他の人のプレゼンを見て感じをつかんだりシミュレーションをしようとしたものの、しょっぱなから決め打ちだったんじゃないのかと思うほど見事なプレゼンの連続に戦意喪失し、シミュレーションどころじゃないまま自分の番に。
 ステージにあがる時点で緊張しすぎて変だったのか軽く笑われ、「新喜劇に出ていそう」と恰好を軽くイジっていただいたので軽くコケてみるも、コミカルなコケではないしタイミングも唐突なせいで、どえらい空気にしただけでもうこの時点で「こいつなんなんだよ」という視線が刺さって諦めの境地に。
 そんな気を取り直す暇もなく、パワポカラオケがスタート。与えられたテーマは「秋葉原」。「秋葉原は年代ごとによって、電気街だったりアニメの街だったりと様々な変遷をたどってきた」みたいなことを聞きかじったことを思い出したので(何重にあやふやなんだよ)、軽く挨拶をしてからそれをとっかかりに話しだしました(以下、覚えている範囲でのプレゼンの内容とその時の心境の解説です)。

 秋葉原といえば、今でこそ萌えの街ですが、そうなるまでに様々な歴史を経てきているんですよ。では、今日は秋葉原の歴史を振り返っていきましょう。

 今思えば、ざっくりと「萌えの街」で括るって、何年前で認識が止まっているんだよと思うが、まあそこはそれ。一応は無難に導入できたところで渡されたリモコンを使ってスライドを表示する。一枚目は映画のワンシーンと思しき「外国人の老夫婦がどこかに強盗に入っている(?)」画像。

 ねえ、怖いですねえ。拳銃なんか持っちゃって。いい老夫婦なのにねえ……。この旦那さんと奥さん長年連れ添ってねえ……

 全く頭が回らないのでプレゼントかではなくただ画像を見た感想しか言っていない。でも、インプロで教わった「その場でパッと出てきたものが正解」という教えを曲解しているので(大喜利でもその考えで臨んで空回ってばかりです)、パワポカラオケでもウケを狙おうとかしないでその場で出てきたものに任せて話して行こうと事前に考えていたので、一応はプラン通りに出来ていたのかな。

 昔の秋葉原は犯罪都市ですよ、犯罪都市。日本のデトロイト

 犯罪都市=デトロイトというのは「ロボコップ」あたりですりこまれた偏見、「日本のデトロイト」と言ったあとに、逆に外国のものを外国でたとえたら面白いんじゃないかと思って

この旦那さん、向こうでいうトミー・リー・ジョーンズ

 と言って(なぜ、トミー・リー・ジョーンズかというと、ちょうどいい俳優が思い浮かばなかった)客席をポカンとさせたところで

 じゃあ、この犯罪都市がどのようにして現在の秋葉原になったかを見ていきましょう。

 話を切り替えて次のスライドへ。
 二枚目はちょっと前にTwitterなどで流行った「教室で女子高生が男子二人を波動で吹き飛ばしている(ように見える)」画像。制服姿の女子高生って要素は秋葉原っぽいけれど、どう料理するかなと考えを組みたてながら話していく。

 ああ、これ一気に現代に近づきましたね。2014年の写真じゃないのかな? って思われるかもしれませんね。

 「年代を追って」と言っている以上、中途半端にお題と親和性があると困るもので、一瞬「間をすっ飛ばして一気に現代に話を持っていこうか」と頭をかすめるも、三枚目四枚目で絶対困ると思ったので流れ通り過去の写真だとすることに。とりあえず、遠そうな所に置いておくかと

 でもこれね、1940年代。戦時中なんですよ。

 こう言ったところで、一枚目の年代を指定し忘れたと気づき、慌てて

 ちなみに一枚目は1920年代の写真ね。

 付け足して、「二枚目だから、一枚目よりはちょっとは秋葉原っぽい要素を足すか」と考え、

 この女の子、この女の子は実はアイドルで、この二人はファンなんですよ。だから地下アイドルのはしりなんです

 吹っ飛ばされている二人はオタ芸で……とか美空ひばりと一緒に戦地に慰問に行って……とかアイディアの断片はいくつか浮かんだものの、現代の要素を戦時中に持っていく方が面白いかと、

 この時代の「AKB」は……

 と、AKBであいうえを作文をすることに。まったくの見切り発車だけれど、三文字なんだし大丈夫だろうと、まずはAから考えていく

 赤紙……

 戦争関連の頭文字がAから始まるもので「赤紙」というのも安易だけれど、まあ仕方ない。で、「赤紙」と口にして赤紙の赤でAKを処理できる(処理って認識やめろ。処理って認識を)と気づき、一気にテンションを上げて考えなしに喋るけれど、Bの処理(だから処理というな処理と)に困りに困る。

 赤紙! 赤紙……なんていやだ! もらいたくない! ……バイバイなんてしたくない! のAKBなんですよ!

 客席は今日一番のポカンですよ。終わってから「素直にAKBじゃなくて、AKG赤紙)48」にすればよかったと悔やんだけれど、そういう問題ではないしそもそも素直ってなんだよ。

 では、次は60年代の秋葉原を観ましょう

 慌てて三枚目のスライドへ切り替えると、表示されたのは折れ線グラフ。N字のような軌跡を描いているそれを見た瞬間に、一言こう叫びました。

グン!

 もはや感想ですらない。反射だ。でも、これが怪我の功名でめちゃくちゃウケた。で、こっちも焦ったのだろう、続けざまに、

電化製品グン! 人口グン! 観光客グン!

 もはや、反射ですらない。妄言だ。僕としては、「電化製品が増えて徐々に電気街として成長し始め、秋葉原に住む人や観光客が増えるようになった」と言いたかったのですが、伝わるわきゃない。細かくは覚えていないけれどそんな内容をまくしたててから

 では、いよいよ最近の秋葉原に繋がる、90年代後半から2000年代頭にかけての秋葉原を見ていきましょう

 と、四枚目の画像を表示する。モニターに映されたのは東南アジアか中東あたりの農作業の風景で、青年が運転する耕運機に発泡スチロール製かなにかの手作りの人形がつけられている画像。
 これまでのプレゼンで順調に……かどうかはともかく、電気街として発展させてきたのに、真逆の農作業の風景が映されて瞬時、言葉に詰まるぐらい困りに困った(基本的に困ってばかりだ)。そして、困った末に出てきたのは

 ねえ、悲しいですねえ……。みなさんも覚えておいででしょう。秋葉原大戦争。通称第三次世界大戦。あれだけ栄えた秋葉原が焼け野原になって、もうペンペン草も生えなくなりましたよ。

 これまで散々秋葉原の嘘の歴史を話してきたなら、最後に大嘘ついてやれと戦争でいったん焼け野原になったことにする。名前からして秋葉原のみの戦争のはずが、第三次世界停戦と呼ばれているのはその時考えた笑いどころだったのだけれど、今になって振り返るとまったく面白くないな。
 プレゼンの最初に「今でこそ『萌えの街』ですが」と話している以上、このまま戦禍が残ったまま終わったら困るので復興してもらう、そして話のまとめになるよう声を大にして叫ぶ。

 でもね、そこから秋葉原は立ち上がったよ! 電気の街になり、萌えの街になって、今人いっぱいいるよ! みんな、秋葉原になろう!!

 これも僕としては「どんなに落ち込むことがあっても、諦めないで、また(架空の)秋葉原のように立ち上がる。そんな人間になりましょう」と言いたかったのだけれど、伝わるわけがない。というか、どんなメッセージだ。しかも全く記憶にないけれど「秋葉原GOGO!」とも言っていたらしいし。
 これ以上話を広げようがないので、というかこれ以上話を広げるのは無理だと気づいたのでここで話を切り上げて、逃げるように選手の控室になっているパーテーションで区切られたところへ帰ってきました。


 終わったあと、色んな人から誉められて、行けるんじゃないですかと言ってもらえたけれど、他の人のちゃんとしたプレゼンを見ているうちに「それはないでしょう……」と思っていたら、36票獲得でまさかの三位通過。
 行けたら嬉しいけれど、それ以上に運でウケたので勝ち上がっても同じようにできる自信がないから怖かったので、「椙田……」と呼ばれた時点で「グワーーー!!!」と絶叫しちゃいましたよ。
 この手の予選で勝ち上がったことがないので(喜利の王では繰り上げだったし)どう振る舞えばいいのかわからないまま終始フワフワしたまま結果発表を終えてパーテーションに戻ってきたら、スパムちゃんがボロボロ泣いていて「ありがたい」やら「なんだよこいつ」やら。とはいえ、一番僕のことを(過大)評価してきた人なのでいいところを見せられてよかったかな。と思ったけれど、いやいや、「いいところ」なのか? これは。


 とにもかくにも、決勝に進出できました。前述の通り運に恵まれた部分が強いので怖いですが。ウケようとか考えないで素の椙田でぶつかってきます。よかったらお越しください!

全NIPPONパワポカラオケ選手権グランドチャンピオン大会2015 決勝 12月17日(木)
会場:原宿ヒミツキチオブスクラップ
開場:19時
開演:19時30分
料金:前売2300円/当日2800円